アディポネクチンを増やす食品『メロンエキス』

メロン』に含まれている「ククミシン」は、 血液の凝固を遅らせる働き、つまり抗血栓作用が極めて強力で、 高い血圧を下げるだけたり、血液中の悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす働きがあります。 また、メロンには、中性脂肪値を低下させたり、長寿ホルモンのアディポネクチンを増やす働きもあります。
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■メロンの降圧効果試験

12週間で最大血圧は18ミリも下がった

最近、血圧が高めの人を対象にした、ある試験が行われました。 それは、メロンの抽出物(エキス)の乾燥粉末を、被験者たちに摂ってもらうという実験です。 その結果、メロンには驚くべき降圧効果の秘められていることが明らかになったのです。 その臨床試験の対象になったのは平均年齢48.75歳の男女4名(男性1名、女性3名)でした。 いずれも血圧が高めで、平均値は最大血圧が136.25ミリ、最小血圧が85.75ミリでした。 試験期間は、12週間(84日間)。そのうち前半の8週間に、メロンエキスを毎日摂取してもらったのです。 被験者はいずれも降圧薬を一切服用しておらず、試験中はメロンエキスを摂る以外、 食習慣も運動習慣も変更しないよう指示されました。

その結果、メロンエキスを摂りはじめて4週間後には最大血圧が126.0ミリ、最小血圧が75.75ミリに下がり、 8週間後には最大血圧が122.5ミリ、最小血圧が76.25ミリに低下したのです。 驚いたことに、その後、メロンエキスの摂取を中止してからも血圧は下がり続け、 12週間後には、最大血圧が118.0ミリ、最小血圧が73.5ミリになりました。 結局、12週間のうちに、最大血圧は平均して18.25ミリ、最小血圧は12.25ミリ下がった計算になります。

この試験で特筆すべきことは2つあります。
一つは最大血圧と最小血圧が大幅な低下を示したことです。一般に、降圧薬を服用しているときでさえ、 最大血圧は下がっても最小血圧は下がらないことがよくあります。 ところが、メロンエキスを摂った人は全員、最大血圧も最小血圧も一挙に低下したのです。 もう一つは、メロンエキスの摂取を中止した後も、高い血圧が下がり続けたことです。 この現象が何故起こったのかといえば、メロンエキスによって血圧を上昇させやすい体質が改善されたためではないか、 と考えられます。具体的にいうと、メロンエキスには、血圧上昇の重大な原因となる動脈硬化を強力に改善させる 優れた働きがあると思われるのです。


●メロン特有の酵素「ククミシン」

単なる食品であるにもかかわらず、メロンの効き目は鮮やかそのものです。 いったいメロンの何処に、これほどまでに優れた降圧効果が秘められているのでしょうか。 野菜や果物に含まれる降圧成分としては、「カリウム」が有名です。 メロンにもカリウムがたくさん含まれています。 しかし、カリウムの働きだけでは、メロンの強力な降圧効果は説明できないでしょう。 カリウム以外の未知の成分も含めたさまざまな有効成分の総合的な働きによって、 メロンの降圧効果は生み出されるのだろうと考えられます。 こうした有効成分の中でも特に注目されるのが「ククミシン」という酵素の力です。 ククミシンは、「プロテアーゼ」というタンパク質分解酵素の一種です。 プロテアーゼには専門的に4つのタイプがあり、これまで植物のプロテアーゼは「システイン型」というタイプしか 見つかっていませんでした。例えば、植物由来のプロテアーゼを含む果物としては、パパイヤ、イチジク、パイナップルが よく知られていますが、これらは全てシステイン型なのです。 ところが、1975年にメロンから発見されたプロテアーゼは、安定性が極めて高い「セリン型」でした。 植物からセリン型が見つかったのは、世界で始めてのことで、 メロンの学術名が「ククミス・メロ」ということから、このプロテアーゼはククミシンと命名されました。

◆抗血栓作用が極めて強力

ククミシンについて調べてみると、血液の凝固を遅らせる働き、つまり抗血栓作用が極めて強力なことがわかりました。 例えば、ある動物実験では、ラットの動脈に人工的に血栓を作りやすくしても、ククミシンを低濃度で注射しておけば、 血栓が生じにくくなることがわかりました。そこで、次に人間の体で臨床試験をしました。 この試験に用いられたのがメロンエキスです。実際にメロンエキスを被験者に摂ってもらったら、 高い血圧が下がっただけでなく、血液中の悪玉(LDL)コレステロールが減って善玉(HDL)コレステロールが 増えることがわかりました。

◆中性脂肪値も低下

さらに、同じ試験で、中性脂肪値にも顕著な低下傾向が認められました。 中性脂肪値は食事の内容に左右されやすいため、これがメロンの効果と断定するのは早計ですが、 メロンエキスの摂取を止めたら上昇に転じたので、メロンが中性脂肪に何らかの影響を及ぼしたのは間違いないでしょう。 血液中に悪玉コレステロールが増えて善玉コレステロールが減ると、動脈硬化がどんどん進行してしまうことは、 ご存知の方も多いでしょう。動脈硬化が進めば当然、血圧が上昇します。 血圧が上がれば、血管が傷ついて動脈硬化がさらに進むという悪循環に陥ります。 この悪循環を断ち切れずにいると、やがて血栓が生じて、脳卒中や心筋梗塞といった命取りの大病を招くことになるのです。 メロンがすばらしいのは、コレステロールの悪玉は減らして善玉は増やし、高い血圧まで下げてさらには血栓まで 抑えることです。つまりメロンには、動脈硬化がもたらす悪循環を丸ごと良循環に変えてしまうほどの 不思議な力が備わっていると考えられるのです。

◆アディポネクチンを増やす

さらに、同じ試験では、「アディポネクチン」 というホルモンにも好結果が出ています。 アディポネクチンとは、脂肪組織から分泌される超善玉のホルモンで、長生きの人ほど血液中に多いことから 「長寿ホルモン」と呼ぶ専門家もいます。 アディポネクチンには、癌の発生を抑えたり、インスリン抵抗性を高めて高血糖を退けたり、 高い血圧を下げたりする働きが認められています。 さらには、最近問題視されているメタボリック症候群や脂質異常症を改善に導く大きな効果があることもわかっています。 そのため、アディポネクチンを体内で増やせれば、脳卒中や心臓病の発生も防げて、寿命を延ばせるのではないか という考えに基づき、アディポネクチンを増やす方法を、世界中の研究者が一生懸命探しているのです。 そのアディポネクチンを増やす効果がメロンに備わっていることが、すでに人間の臨床試験で確認されてたわけです。 これは、大変価値のあることで、その意味で、メロンを「健康食品の王様」と呼んでいる人もいます。


●メロンの食べ方

高い血圧を下げたり、善玉コレステロールを増やしたり、血栓をできにくくしたり、 さらには長寿ホルモンとも呼ばれるアディポネクチンを増やしたりするなど、健康長寿を目指すための、 最強の果物であるメロンの食べ方は、実に簡単で、1/4個食べるだけでいいのです。 もともと食品なので、たとえ食べ過ぎたとしても害はありません。 ただし、メロンの有効成分の効果を最大限に得るには、摂り方に少しコツがあります。 まず、メロンはウリ科の植物で、アンデスメロン、ハネデューメロン、プリンスメロン、クインシーメロン、 キンショウメロンなどさまざまな種類がありますが、メロンという名前が付いていれば、値段に関わらず、 どんなものでもけっこうです。しかし、マクワウリのような日本に古くからあるウリには、 メロンの代表的な成分であるククミシンが含まれていません。 ククミシンはセリン型のプロテアーゼですが、これが取り出せるほど大量に含まれているのはメロンだけです。 ウリにも、もちろんプロテアーゼは含まれていますが、それがセリン型かどうか確認できないほど微量しか含まれていないのです。

◆ククミシンは果実の中央に向かうほど豊富

一般にメロンを食べるときには、種を取ってから食べます。 その際、種の周囲についているやわらかい部分も一緒に取って捨ててしまう人が多いと思います。 この部分はメロンを扱う業者の間では「ワタ」などと呼ばれています。 実はククシミンはメロンの中央に向かっていくほど多く含まれていて、このワタには特にたくさん含まれています。 したがって、ワタの部分も捨てずに食べてください。なかにはワタの部分が甘くて美味しいという人もいるはずです。 摂り方としては、メロンをそのまま食べてもかまいませんが、ジューサーでジュースにして飲めば、 効率よくメロンの有効成分が補えるでしょう。 また、メロンは入手できない季節もあるので、毎日取り続けるのが難しいものです。 その場合は、市販されているメロンエキスのサプリメントを利用するのがおススメです。